志を立てる
そんなこんなで太陽酒場はスタート。
僕なりに今できる人を笑顔にする。元気にすると思って始めたお店。
でもやはり慣れてくるといかんのですよ。
一言で言うと、ブレる。
お店を始めてからもうちょっとで3年経つ頃、僕はあるお客さんにこんなことを言われた。
「りょーちゃんはすげー面白い時もあるし、すげーつまんない時もある」と。
そうかーと受け止め、僕は改めて考えてみた。
僕はなんの為に、店をやってるんだろう。
なにがしたいんだ?この店、何の為に始めたんだっけ?
忘れてはいなかった。
幸せに生きること。
そして自分に嘘をつかないこと。
きてくれた人で「つまんない」と思って帰ってる人がいる。
営業で立ってる人間は僕一人。
つまり僕がそう思わせているということ。
なにがそう思わせてしまっているんだろう?
そしてここは、なんの為にあるんだろう。
僕はこの時あることに気がついた。
自分がお店の中で自分の機嫌をとれていないんじゃないかと。
僕は当時来てくれた人たちがなにか粗相したりやらかした時、それは違うだろうということをその場で注意したりしていた。
特にオープン当初とかは怒ってる感とかけっこう出てる時あったと思う。
改めて考えてみた。
僕がお客さんだったら、そんな店、いきたいかなあって。
答えはもちろん,NO。
この時も色々と本を読んだ。
そしてこの時一番心に響いたのが、僕がこの後修行にいかせてもらう北海道の尾形幸弘さん(マスター)の本。
マスターは北海道で居酒屋をやっていて、その中で24時間ずーっと笑顔でいるということをしていたと本に書かれていた。
商人に大切なのは笑顔だけ。
だったらずっと笑顔でいるのが一番簡単。
ということでずーーーーーっと笑顔。
これはこの時初めて読んだのではなく、読み返したと言うのが事実。
実際そういう人がいるというのが知っていた。
でもそれを自分もやってみようとは思ってなかった。
でもこの時は、やってみようって思った。
24時間ずっとは無理かもしれないけれど、お見せに立ってる時ずっと笑顔はできるはずだ。
だって僕は、今目の前にいる人を笑顔にしたいんだから。
決めたら即実践!
次の日から早速ずっと笑顔の営業を開始した
この時の常連さんたちはみんな言った。
「なんだお前、気持ち悪いぞ。なんかあったのか?」
そりゃそうだ。急にずーっとにこにこしてるんだから笑
でも言われてもやめなかった。
ずーっとずーっと笑顔。
だって僕は、みんなを笑顔にしたいと思っていたし、僕自身も幸せでいたいと思っているし、それを最短で叶える為にできることは笑顔なんだから。
お金もかからないし。なんといっても空気がめっちゃ良くなる。
場の空気っていうんですかね。笑顔は伝染するんです。
こればっかりはやってみないとわからないけど、笑顔で立ってると、目の前の人が笑顔になる確率が上がるんです本当に。
最初はずーっと怪しまれてました笑
いいんです。僕は少し変わってるから笑
1ヶ月もするとみんなが慣れてきた。
僕がずっとニコニコしていることに。
そしてここからです。
奇跡が起きたのは。
ガラッと。
本当にガラッときてくれる人たちの客層が変わった。
半分以上本当に変わったと思う。
来る人来る人、みんないい人。
なんかほんとに、世界が変わったみたい。
今もずっと変わらず来てくれている人たちは、このタイミングで来てくれた人たちが多い。
もちろん創業当時からきてくれている人たちも多いけど。
笑顔の力ってすごいって思った。
ありがとうの力も、僕はすごいと思っている。
だから本当に誰よりも、笑顔にこだわっている。
幸せにこだわっている。
笑顔の人をみるとそれだけで人って幸せになる。
その人もまた笑顔になれば、もと笑顔だった人もまた笑顔になる。
波紋のように広がる。ハッピーが。最高ですね。
しかもなによりいいのは誰でもできるということ。すぐにできるということ。
だって結局は筋肉だから笑
そしてそこから少しずつ少しずつ、自分はなんの為に店をやっているんだろう?
を形にしていった。
少ししてから、理念というものを作った。
お店がなんの為にあるかというやつだ。
コンセプトはずっとあった。
「きてくれた人の心を明るく照らす太陽のようなお店」
それじゃなくてもっともっと深い、この店がなんの為に存在し、世の中の為になにをしていくのかという明確なやつだ。
そこで作ったのがこれ、
当時最初に作ったやつをそのまま載せておきます。

そしてこの理念を作ったことで、僕の中での「何の為に」が確固たるものになった。
今あるこの人生、一度きり。
僕がやりたかったのは、過去も現在も、形は変わっているけれど、あの頃と同じように、昔の自分と同じように生きている人たち、元気のない人たちを元気にすることなんだって。
あえて僕たちと複数形にしたのはここからチームを作っていくという気持ちの表れ。
この理念を作った時僕はまだ一人でお店を営業していた。
やりたいことは日本を元気にすること。
それをこの人生で全力を懸けようと。
笑われてもいい。自分の中の心がそれを望んでいるのだから。
少し変わってるくらいでちょうどいいんだ。
遠回りをたくさんしたけど、僕の中の志が固まったのはこういう経緯。
もちろん、毎年島岡さん(革命家)とお逢いして自分と向き合い、生き方を考える時間があったというのも大きい。
僕は人に恵まれている。
たくさん受けた恩を、この人生で返したい。
それが今まで僕がいろんな人から受け取った恩に対する恩返し。
まだまだ道の途中だけど、きっとこの道は死ぬまで変わらない。
日本を元気にする。
一言で言うとでっかくてみえないけど、僕の背景には小さなかけらがたくさん散らばっている。
すべては今までの恩返し。
元気なやつが元気出す。
今がそんな時なんじゃないかと思ってます。